2024/05/09
2024年4月28日、詩画作家の星野富弘さんが亡くなりました。78歳でした。
中学の体育教師になってすぐ、授業中の事故でけい髄を損傷し、四肢まひになってしまわれました。
24歳という若さで、手も足も全く動かなくなり、それでも生きていかなければならない辛さ。その時の絶望や恐怖は想像するに耐えません。
しかし、その後、口に筆をくわえ、心に映る花の水彩画や詩を描いてこられました。どの作品も星野さんの命そのものが吹き込まれているようで、勇気や感動を与えてくれます。そこに至るまでの苦悩も筆先から詩や絵に注がれていたのでしょうか。
心が震える詩画ばかりですが、結婚ゆび輪はいらないといった・・から始まるこの作品は、あたたかな幸せが心の中に降り注ぎます。朝陽の中で、指輪よりも輝く瞬間をかみしめる星野さんの視線は、本当に大切なものが何かを教えてくれます。
心の声を紡ぎ出すことの大切さを星野さんの詩画から学んでいます。足元にも及びませんが、本当の美しさを感じる心とそれを飾らずに表現できる人になりたいと改めて思いました。
星野さん、ありがとうございます。どうか天国で安らかにおやすみください。